~馬齢あるかないかの基準は、外的なものよりむしろ、自己の内面に問いただしてこそ決まる。~
これは学校法人明星学苑(明星大学)の創立者である児玉九十が児玉九十自伝で語った言葉です。
馬齢とは自分の年齢を謙遜 して使われている単語です。この文では年齢を比喩として使い、人は外的評価よりも、「自己の内面を問いただす」必要があると主張しています。
つまり人は学力や能力などだけではなく、人格、心理的な側面で評価されることが多いということです。
その内面は、自己分析によって知ることができます。
就活において、自分はいったいどの企業、業種、職種に合うか、客観的に見つめ直すことで、理想的な職業を見つけられます。
今回は自己分析の必要性、メリットを解説していきたいと思います。
自己分析のメリットは?なぜ必要か?
就活の前には必ず自己分析を行うことをおすすめします。
その理由を5つに分けて解説します。
自己分析はなぜ必要か?①:強みと弱みを把握するため
確かに、「20年以上生きているから自分のことぐらいは分かる」と思っている人もいるかもしれません。
一方で、自分の「隠れた一面」を知らないこともあります。
実は就活生だった筆者も自己分析を通して、「クリエイティブである」「気持ちを切り替えるのが苦手」「傾聴力が強み」だと初めて知りました(笑)。
もしかするとみなさんも、自己分析を通して新しい自分に出会えるかもしれません。
筆者のリクナビ他己分析結果
自己分析はなぜ必要か?②:適職を発見するため
まずは自分の性格はどの職業に合うのか、自己分析によって客観的に見極める必要があります。
例えば、「コンサルティング業界を志望したい」と考えている人の多くは、おそらく「広いスキルを身に付ける」「主体的に取り組める」「業務が面白い」など、コンサルティングの魅力に惹かれたと思われます。
しかしながら、「コンサルタントとしての適性」は、必ずしも「魅力を感じたか」で判断できないのです。
「内閣総理大臣がかっこいい」と思っている人の中で、「公正さ・誠実さ」「リーダーシップ」「ストレス耐性」が不足している人は、就くのが難しいのと同じです。
もちろん「やってみたい」「魅力的」などの願望を持つことは必要ですし、モチベーション向上の原動力にはなります。
しかしながら、それだけで判断することは、必ずしも適切な職業であるとは言い難いのです。
自分のなりたい職業に対しての素質はあるのか、願望で決めていないのかを見つけるためにも、客観的な自己分析が必要です。
ただし、ここでは企業分析も忘れないでください。
企業分析では、業種、業務、社風が自身の興味やキャリア目標と一致しているかどうかを把握することが重要です。
また、社風や文化、働く環境が自身に合っているかどうかを把握することは、就活後の満足度や成果にも影響を与えます。
自身がフィットする環境で働くことで、より充実した学びの経験を得ることができます。
そのために、就活の口コミサイトやOB訪問、座談会を通して、会社の情報を入手しましょう!
ちなみに筆者が志望した企業のほとんどは座談会で決めました(笑)。
なぜなら、自己分析によって「実力主義、自由で風通しの良い社風が合う」と分かった私は、座談会で合う企業を確かめられると考えたためです。
社員の方々とお話することで「この人達とこれについてやるのが面白そう!」と感じたことが何度もありました。
人事側も近年、実力や学内の実績よりも、「理念、社風との適合度」「社内で活躍できるのか」を中心に判断する企業も増えているようです。
インターンシップを申し込む前に、業種、業務、会社の社風など、会社について調べてみましょう。
筆者の適職診断の結果
自己分析はなぜ必要か?③:インターンシップの業務だけで適職は見つからないから
インターンシップで業務を体験したら、楽しさや活躍度合いで適性が分かると思うかもしれません。
しかしながら、これはあくまでも直感的な判断だということを忘れないでほしいです。
長期インターンシップを除き、インターンシップは短くて1日、長くて1週間のところが多いです。
実際に就職した際、その業界、職種に何年も続け、様々な業務を行うことになります。1日、1週間で適性を見極めることは難しいのです。
自己分析を通して自分の性格がこの職業に合うのか、客観的に見極めた上で、就活に臨むことをお勧めします。
実際に筆者もいくつかの1Dayインターンシップに参加し、とても有意義な時間を過ごしました。
しかしながら、1日という短い時間では、業務の全体像や一緒に働く予定の社員などを完全に把握することが出来ませんでした。
そこでインターンシップの内容だけで判断せず、この仕事は果たして自分に合うのか、自己成長できるのか、長く続けられるのか、自己分析を通して客観的に自分を見つめながら判断しました。
自己分析はなぜ必要か?④:自己PRの材料になるため
自己分析を行うことで、自分自身の強みや成果を整理することができます。
これは、エントリーシートや面接など、自己PRを行う場面で非常に役立ちます。
自分の経験やスキル、達成した成果を具体的に示すことで、採用担当者に自分の価値をアピールすることができます。
例えば:
- 具体的なプロジェクトや任務でどのようなスキルを身につけたのか
- どのような成果を達成したのか
- 論文の執筆や発表、学会での発表や表彰、研究実績などで、自分の専門知識をどのぐらいアウトプットできたのか
- 自己啓発のために読書やセミナーに参加した経験、新しいスキルや知識を習得した経験、自己挑戦や困難を乗り越えた経験が入社後どう活かせるのか。
自己PRを書く前に一度自己分析をしても良いでしょう!
自己分析はなぜ必要か?⑤:キャリアビジョンとキャリアプランを明確にするため
キャリアビジョンとは、自身のキャリアにおける大まかな方向性や、理想的な将来像を表す概念です。
つまり人生や仕事において自分のなりたい姿を指します。
キャリアビジョンを明確にしておくことで、目的意識をもって仕事に取り組んだり、人生を豊かに過ごすきっかけとなります。
例えば
- 「社長になりたい」
- 「年間売り上げ○○億円のスーパー営業マンを目指したい」
- 「誰かの豊かな生活に役に立ちたい」など、
たとえ小さな目標でも、社会にインパクトを与える人物にはなれます。
そのための具体的な計画が、キャリアプランです。
自分のキャリアビジョンを達成するためには、会社内でどう活動すべきか、一度考えてみるのも良いでしょう。
しかし、これを明確するためには自己分析が必要です。
自分を深く知ることで、将来の目標や計画も立てやすくなります。
自己分析を通して適職を発見し、その職種、業種に対して自分は何ができるのか、そのためにどのように自分の強みを発揮しながらビジョンに向かって進めるのか。
一度自己分析を通して決めてみるのも良いと思います。
おすすめの自己分析
ここでは、自己分析の手段をいくつか紹介します。
自己分析でおすすめな診断①「SIF適職診断」
実はSIFも学生向けの適職診断サービスを提供しています。
職業適性理論に基づいた科学的な自己分析ツールで、具体的な職業まで診断されます。
さらに、自己分析してもよくわからなかった方向けに、キャリア専門家によって、キャリア理論に基づいて適職、就活と就職後への活かし方を1人1人細かく相談可能です(課題クリアした方限定)。
これを受けたことで、「やりたい仕事が見つかった」、「就職後に自分の強みを活かせた」という声も寄せられました。
診断結果は無料で、キャリアアドバイザーによるカウンセリングも課題をクリアすると無料で受けられるので、お時間がある方はぜひ受けてみてください!
また、SIF適職診断はRIASECと呼ばれる職業適性診断ツールを使用しています。
RIASEC自己分析とは、アメリカの心理学者ジョン・L・ホランドによって提唱された職業適性理論です。
200を超えるパーソナリティは6つの職業適性に分けることができるようです。
RIASECについてはこちらで紹介しますので、ぜひご覧ください!
RIASEC(例)
自己分析でおすすめな診断③自分史を作ってみる
自分史とは、過去の自分を振り返り、書き出したエピソードを一つ一つ深堀ることで、自分の強みや価値観を探すことができます。
自分史に関して詳しい説明はこちらの記事で紹介しますので、ぜひご覧になってみてください。
自分史(例)
最後に
今回は自己分析の重要性について解説しました。
みなさんもお分かり頂けたでしょうか?
「志望企業に受からない」「どの会社を選べばいいか分からない」と思っている人も、改めて自己分析を行うことで、自分に合った理想的な会社、職業が見つかるかもしれません!
Social Innovation Fijiは、就活生も含め国内外の大学生を応援しています!
また、現地渡航プログラムも実施しておりますので、
ご興味がありましたらぜひご参加ください!